1984年から始まった「平成ゴジラ(VSシリーズ)」の最終作(1995年)である本作は、「ゴジラが死ぬ」という衝撃的なキャッチコピーとともに、シリーズ最高のドラマチックな結末を描きました。バース島での核爆発をきっかけに、体内の原子炉が暴走し始めたゴジラは、全身を赤く発光させ、いつメルトダウン(世界崩壊)してもおかしくない危機的状況に陥ります。

立ちふさがるのは、1954年の初代ゴジラを葬ったオキシジェン・デストロイヤーの影響で誕生した怪物・デストロイア。原点回帰とも言える宿命の対決が、シリーズを締めくくるにふさわしいスケールで展開されます。

特撮面でも、赤い蒸気を吹き出しながら歩くバーニングゴジラの造形が素晴らしく、伊福部昭による重厚な葬送の調べが、長年愛されてきた怪獣王の最期を荘厳に演出します。怪獣映画という枠を超えて、生命の終わりと次世代への継承を力強く描いた一作です。