数々のCMを手がけてきた映像魔術師・大林宣彦監督の商業映画デビュー作『HOUSE ハウス』(1977年)は、その奇抜であまりにも前衛的なビジュアルから、現在海外で凄まじいカルト人気を誇る作品です。「オシャレ」などそれぞれの特徴を表すニックネームを持つ7人の女子高生が、夏休みに訪れた叔母の屋敷で次々と怪異に襲われ、家そのものに食べられてしまいます。
ピアノに指を食べられる、飛び回る生首にお尻を噛まれるなど、残酷なホラーシーンでありながら、特撮やアニメーション表現、合成技術を多用したポップでサイケデリックな映像で描かれるため、まるで悪夢の遊園地のような独特の浮遊感があります。
大林監督が実の娘のアイデアを元に作り上げた、ジャンルレスで自由奔放な映像マジックは、他に類を見ない唯一無二の映画体験を提供してくれます。